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日本における5G普及の歩み:2020年から2025年

2025年11月25日

2020年3月に始まった日本の5Gサービス。その後の急速なインフラ整備、契約数の増加、そして未来への展望を、一般市民向けにわかりやすく解説します。5Gが私たちの生活や産業にどのような変化をもたらしたのか、その道のりをたどります。

📝 総括

日本における5G普及の歩み:2020年から2025年

日本の5Gサービスは2020年3月に商用サービスが開始され、その後急速なインフラ整備が進みました。2023年3月には人口カバー率96.6%を達成し、2024年3月には98.1%、2025年3月には98.4%へと拡大しました。これにより、全国的に5Gが利用できる環境が整いつつあります。

2020年6月には次世代通信「Beyond 5G(6G)」に向けたロードマップが公表され、将来の通信技術開発の国家的な目標が設定されました。2024年6月には5Gの進化形である「5G-Advanced」の仕様が完了し、2025年からの導入が予定されています。

インフラ整備とサービス拡充の結果、2025年6月には5G契約数が初めて4Gを上回り、モバイル通信の主流規格となりました。さらに、2025年11月には6G向け周波数実験も成功し、将来の通信技術開発に向けた重要な一歩が示されました。

📜 タイムライン

1
📅 2019年8月

5Gプレサービス開始

本格的な5Gサービスが始まる前に、携帯電話会社が試験的なサービスを提供し始めました。これは、5Gの持つ超高速・大容量、超低遅延といった特徴を実際に試し、人々の期待を高めるためのものでした。スポーツ観戦でのマルチアングル視聴や、高画質の映像をリアルタイムで送るなどの体験が提供され、商用サービスへの関心が高まりました。

2
📅 2020年3月

5G商用サービス開始

NTTドコモが3月25日に、KDDIとソフトバンクも同月に、日本で初めて5Gの商用サービスを開始しました。当初は「生活が変わる」と期待され、受信時最大4.1Gbpsという高速通信や、データ通信無制限の料金プランが提供されました。これにより、日本は5G時代へと突入し、新たなサービスへの期待が大きく膨らみました。

3
📅 2020年6月

6Gへのロードマップ公表

総務省は、5Gの次世代となる「Beyond 5G(6G)」に向けた戦略とロードマップを公表しました。2030年代の社会で必要とされる、通信のさらなる高速化・低遅延化に加え、自律性、拡張性、超安全・信頼性、超低消費電力といった新しい機能の実現を目指す方針が示されました。これは、将来の通信技術開発に向けた国家的な目標設定となりました。

4
📅 2020年9月

楽天モバイルが5G開始

楽天モバイルが5Gサービスの提供を開始しました。当初の予定より遅れての開始でしたが、これにより大手携帯電話会社4社すべてが5Gサービスを提供することになり、国内の5G市場における競争が本格化しました。

5
📅 2023年3月

5G人口カバー率96.6%達成

総務省の発表によると、2022年度末(2023年3月末)までに、日本の5G人口カバー率が96.6%に達しました。これは、政府が掲げる「デジタル田園都市国家インフラ計画」の目標値を1年前倒しで達成したものです。基地局整備が急速に進み、都市部だけでなく地方でも5Gが利用できるエリアが大幅に広がりました。

📎 出典・参考資料:

6
📅 2024年3月

5G人口カバー率98.1%に

2023年度末(2024年3月末)時点で、日本の5G人口カバー率は98.1%に達しました。これは、2025年度末を目標としていた97%を2年も前倒しでの達成です。Sub6(6GHz帯より低い周波数帯)での5G基地局の展開も進み、全国的な5Gインフラの整備が順調に進んでいることを示しています。

7
📅 2024年6月

次世代5G「5G-Advanced」仕様完了

5Gの進化形である「5G-Advanced」の最初の仕様(Release 18)の標準化が完了しました。これは、5Gの機能をさらに強化し、将来の6Gへとつなげるための重要なステップです。2025年からの導入が始まり、5Gの新たな活用方法や収益化の促進が期待されています。

8
📅 2025年3月

5G人口カバー率98.4%へ

2024年度末(2025年3月末)の時点で、全国の5G人口カバー率は98.4%に達しました。これは、2030年度末までに99%を目指すという目標に向け、着実に整備が進んでいることを示しています。これにより、日本国内のほとんどの地域で5Gサービスが利用できる環境が整いつつあります。

9
📅 2025年6月

5G契約数が4Gを上回る

2025年度第1四半期(6月末)の時点で、5Gの契約数が初めて4Gの契約数を上回りました。5G対応スマートフォンの普及や利用可能エリアの拡大により、多くの人が5Gへの移行を進めた結果です。これにより、5Gが日本のモバイル通信の主流規格となったことが明確になりました。

10
📅 2025年11月

6G向け周波数実験成功

ソフトバンクは、将来の6G通信で利用が期待される7GHz帯の屋外実証実験を行い、その結果を公表しました。この実験では、都市部で広範囲に通信を届けられることや、良好な通信品質が確認されました。これは、6G技術の開発に向けた重要な一歩であり、今後の国際的な競争における日本の技術力を示すものとして期待されています。