Ano News

プログラミングスクールブームからAI時代へ:エンジニア転職市場の変遷

2025年11月25日

2018年頃から始まったプログラミングスクールブームを経て、コロナ禍での転職市場の変化、そしてAI時代の到来によるエンジニアに求められるスキルの変化までを、一般市民にも分かりやすく解説するタイムライン記事です。IT業界の最新動向を追います。

📝 総括

プログラミングスクールブームからAI時代へ:エンジニア転職市場の変遷 総括

2018年頃からプログラミングスクールブームが到来し、未経験者でもITエンジニアを目指せる環境が整いました。しかし、2020年初頭のコロナ禍により転職市場は冷え込み、ITエンジニア求人も一時減少しました。

一方で、リモートワークの急速な普及は地理的制約をなくし、ITエンジニア求人倍率は2020年後半には回復傾向を示しました。2021年にはPythonがプログラミング言語1位となり、IT転職市場はDX加速と共にV字回復を遂げました。

近年では、働き方改革の重要性が再認識され、2024年にはフリーランス保護新法が施行されました。そして2025年、AI時代の到来により、AIを使いこなす高度な知識やソフトスキルを持つ「ハイブリッド型プロフェッショナル」が次世代のIT人材として注目されています。

📜 タイムライン

1
📅 2018年1月1日

プログラミングスクールブーム始まる

2018年頃から、プログラミングスクールやオンライン学習サービスが次々と登場し、未経験からITエンジニアを目指せる環境が整い始めました。IT業界では人材不足が深刻化しており、企業も未経験者の採用に積極的になっていたため、多くの人がITエンジニアへの転職を目指すようになりました。このブームは、IT業界への新たな人材流入を促し、市場の拡大に繋がりました。

📎 出典・参考資料:

2
📅 2020年2月1日

コロナ禍で転職市場が冷え込む

新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年2月には有効求人倍率が1.45倍まで低下しました。これは約3年ぶりの低い水準です。多くの企業が採用活動を一時停止したり縮小したりしたため、転職市場は企業が有利な「買い手市場」となりました。特に、飲食、観光、小売といった対面サービス業で求人が大幅に減少し、市場全体に影響を与えました。

3
📅 2020年3月1日

ITエンジニア求人も減少傾向に

コロナ禍の影響で、2020年3月から5月にかけてITエンジニアの求人数も減少しました。業務系SE/PGでは約7%、ネットワークエンジニアでは約10%の減少が見られました。特に5月にはネットワークエンジニアの求人が急減しました。これは、多くの企業がコスト削減のためにIT投資を抑えたことが原因と考えられます。しかし、IT市場全体で見ると、日本経済全体への影響に比べるとダメージは比較的小さく済んだとされています。

📎 出典・参考資料:

4
📅 2020年4月1日

リモートワークが急速に普及

2020年4月、緊急事態宣言の発令などを受け、多くの企業がリモートワークを導入しました。この月の導入率は67.2%に達し、わずか1ヶ月で2.6倍に急増しました。これにより、オンライン面接が普及し、地理的な制約なく遠方の企業へ転職しやすくなりました。また、リモートワークが働き方として浸透したことも、IT業界への転職希望者を増やす一因となりました。

5
📅 2020年11月1日

ITエンジニア求人倍率が回復

2020年11月には、ITエンジニアの求人倍率が5.2倍となり、コロナ禍による一時的な落ち込みから回復傾向を見せました。他の業種と比較しても高い水準を維持しています。一方で、転職活動を始める人が減少するなど、市場全体の動きはやや慎重になりました。転職理由としては「キャリアアップ」が依然として多く、SNSなどの情報増加により、より具体的なキャリアプランを立てやすくなったことが背景にあると考えられます。

📎 出典・参考資料:

6
📅 2021年1月1日

Pythonがプログラミング言語1位に

2021年、プログラミング言語の人気ランキングでPythonが躍進し、長年トップを維持していたC言語やJavaを抜いて1位となりました。PythonはAI(人工知能)、データサイエンス、Web開発など幅広い分野で利用されており、学習しやすいことも人気の理由です。この結果を受け、Pythonを習得するエンジニアが増加し、関連する求人も増加しました。

📎 出典・参考資料:

7
📅 2021年7月1日

IT転職市場がV字回復

2021年後半から、経済活動の再開とともに企業の採用意欲が急速に回復し、IT転職市場は再び「売り手市場(求職者優位)」となりました。コロナ禍でもIT業界は他業界と異なり独自の成長を遂げ、リモートワーク環境の整備や非対面ビジネスの進展により、IT人材のニーズが急増しました。DX(デジタルトランスフォーメーション)の加速も、この需要をさらに押し上げました。

📎 出典・参考資料:

8
📅 2024年1月16日

働き方改革の重要性が再認識

2024年1月、IT業界において働き方改革の重要性が改めて強調されました。IT人材不足が深刻化する中で、長時間労働などの過酷な労働環境が離職の原因となっていることが認識されたためです。リモートワークの推進は、従業員のストレス軽減に繋がり、多様な働き方を促進する動きが活発化しました。これは、IT人材の確保や生産性向上、優秀な人材の定着に不可欠とされています。

9
📅 2024年11月1日

フリーランス保護新法が施行

2024年11月、「フリーランス保護新法」が施行されました。この法律は、フリーランスとして働く人々が企業との取引で不利にならないよう、契約条件の明示や報酬の支払い期日、ハラスメント対策などを義務付けるものです。フリーランスエンジニアが増加する中で、彼らの就業環境を改善し、より安心して働けるようにすることを目的としています。これにより、フリーランスエンジニアにとって有利な環境整備が進むと期待されています。

10
📅 2025年

AI時代のエンジニアに求められる変化

2025年に入り、AI(人工知能)の急速な発展により、ITエンジニアに求められるスキルが変化しています。AIが単純作業を代替する一方で、AIを使いこなすための高度な知識や、コミュニケーション能力、問題解決能力といったソフトスキルがより重要視されるようになりました。AIを活用し、ビジネス的な視点を持って上流工程に関われる「ハイブリッド型プロフェッショナル」が、次世代の優秀なIT人材として注目されています。

📎 出典・参考資料: