ハリー・ケイン、バイエルン移籍の経緯と今後の去就
2023年夏にドイツの名門バイエルン・ミュンヘンへ移籍したイングランド代表FWハリー・ケイン選手。移籍の背景から、ドイツでの活躍、そして将来の噂まで、その道のりを時系列で追います。
📝 総括
ハリー・ケイン選手のバイエルン・ミュンヘン移籍は、2023年夏に妻がミュンヘンで新居を探している報道から現実味を帯びました。プレミアリーグ開幕前の移籍決定を希望する中、トッテナムとバイエルンは1億ユーロを超える移籍金で合意。2023年8月12日、ケイン選手はバイエルンへ4年契約で完全移籍しました。
移籍後、ケイン選手は古巣トッテナムの活躍を喜ぶ一方、バイエルンでの成功を最優先する姿勢を示しました。2023年末には家族と共にミュンヘンでの新居へ引っ越し、サッカーに集中できる環境を整えました。
2023-2024シーズンにはブンデスリーガ得点王に輝き、推定年俸はクラブ最高額と報じられました。2025年5月にはブンデスリーガ最速50ゴールを達成し、2季連続得点王を獲得。2025年5月18日には、自身初のクラブタイトルであるブンデスリーガ優勝に貢献しました。
2025年2月には、2026年1月に移籍金が減額されるバイアウト条項の存在が報じられましたが、同年11月にはバルセロナ移籍の報道を「ミュンヘンで本当に幸せだ」と否定し、バイエルンに留まる意向を示しました。
📜 タイムライン
バイエルン移籍の可能性浮上
2023年7月、ハリー・ケイン選手の妻がミュンヘンで新居を探しているとの報道がありました。ケイン選手はトッテナムとの契約が残り1年となり、移籍の噂が各クラブから出ていましたが、この報道はバイエルンへの移籍が有力であることを示唆しました。家族の移住が取り沙汰されたことで、移籍の現実味が増しました。
開幕前に移籍決定を希望
8月2日、ケイン選手はプレミアリーグ開幕戦(8月13日)までに移籍交渉がまとまらなければ、トッテナムに残留する意向だと報じられました。トッテナムは1億ユーロ(約157.8億円)という高額な移籍金を要求し、交渉は難航していました。ケイン選手は、新シーズンが始まってからの移籍は不公平だと考えていました。
トッテナムとバイエルンが合意
8月10日、トッテナムとバイエルン・ミュンヘンが、ケイン選手の移籍金について1億ユーロを超える金額で合意に達したと報じられました。長引いた交渉の末、トッテナムがバイエルのオファーを受け入れました。この合意により、移籍の最終決定権はケイン選手本人に移りました。この移籍金はブンデスリーガ史上最高額となる可能性がありました。
バイエルンへの完全移籍決定
8月12日、バイエルン・ミュンヘンはトッテナムからハリー・ケイン選手を獲得したことを正式に発表しました。トッテナムでクラブ最多ゴールを記録しながらもタイトルに恵まれなかったケイン選手は、キャリア最高のレベルでタイトル獲得を目指すため、バイエルンでの4年契約(2027年6月30日まで)を選びました。背番号は9番です。
古巣トッテナムへの思い
10月11日、ケイン選手はバイエルン移籍後、好調な古巣トッテナムについて「素晴らしいことだよ」「トッテナムのファンであり、トッテナムの活躍を見たい」と語りました。しかし、自身の最優先事項はバイエルンでの成功であると強調し、プロフェッショナルな姿勢を示しました。この発言は、新天地での挑戦に集中していることを示唆しました。
ミュンヘンで新居へ引っ越し
12月26日、ケイン選手はSNSで、ミュンヘンでのホテル暮らしを終え、家族と共に新居へ引っ越したことを報告しました。移籍後、一人でのホテル生活は「簡単ではなかった」と語っており、冬の休暇明けに妻と4人の子供たちが合流する予定で、家族との生活への期待を語りました。これにより、サッカーに集中できる環境が整いました。
初年度で得点王、高額年俸
2023-2024シーズン、ケイン選手はブンデスリーガ32試合で36ゴール8アシストを記録し、得点王に輝きました。推定年俸は2500万ユーロ(約39.9億円)で、クラブ最高額と報じられています。これは、バイエルンが30代の選手に異例の4年契約を結んだことからも、ケイン選手への高い評価を示しています。新たな舞台でも期待に応える活躍を見せました。
バイアウト条項報道
2月6日、ドイツ紙『ビルト』などが、ケイン選手のバイエルン契約にバイアウト条項が存在すると報じました。報道によると、2026年1月には移籍金が約6000万ポンド(約113億円)に減額される可能性があり、古巣トッテナムに優先交渉権があることも伝えられました。ただし、ケイン選手本人が退団を望み、クラブが放出を容認した場合に適用されるとされています。
ブンデスリーガ最速50ゴール
5月2日、FIFAはケイン選手がブンデスリーガ通算50ゴールを史上最速の43試合で達成したと報じました。2023-24シーズンから現在まで、欧州5大リーグで最も多くのゴールを記録した選手となっています。チャンピオンズリーグでも通算50ゴール関与(39得点11アシスト)を達成し、イングランド人としてはベッカムに次ぐ快挙でした。
初のクラブタイトルと2季連続得点王
5月18日、ケイン選手はバイエルンでブンデスリーガ優勝に貢献し、自身初のクラブタイトルを獲得しました。さらに、リーグで26ゴールを挙げ、2季連続の得点王に輝きました。加入初年度は個人成績は素晴らしかったもののチームタイトルは逃しましたが、2シーズン目で悲願を達成。チームタイトルと個人タイトルを同時に獲得し、バイエルンでの成功を確かなものにしました。
バルセロナ移籍の検討報道
11月3日、バルセロナがロベルト・レヴァンドフスキ選手の後釜としてケイン選手の獲得を検討しているとの報道がありました。レヴァンドフスキ選手の契約満了が近づく中、バルセロナはケイン選手の契約に含まれるリリース条項(来夏から約5700万ポンド、約115.4億円)に注目。財政難のため、高額なハーランド選手よりもケイン選手を現実的な選択肢と考えていると伝えられました。
📎 出典・参考資料:
- https://www.goal.com/jp/%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88/harry-kane-considering-barcelona-bayern-munich-striker-jp/blt1f8db6b74994e836
- https://www.goal.com/jp/%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88/harry-kane-bayern-munich-release-clause-barcelona-transfer-interest-premier-league-goals-record-jp/bltdeb2344049388138
バルセロナ移籍を否定
11月25日、ケイン選手はバルセロナへの移籍の噂について、「誰とも連絡を取っていない」と否定しました。「ミュンヘンで本当に幸せだ」と述べ、バイエルンとの契約についてはまだ話し合っていないものの、現状に満足しており急ぐ必要はないとコメント。当面はバイエルンに留まる意向を示しました。