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スマホソフトウェア競争促進法 成立までの道のり

2025年12月02日

スマートフォン市場の競争を促し、利用者の選択肢を広げる「スマホソフトウェア競争促進法」。この法律がどのように生まれ、施行されるまでの道のりを、重要な出来事を追って解説します。2024年4月の法案閣議決定から、2025年12月の全面施行までの流れを、わかりやすくまとめました。

📝 総括

スマホソフトウェア競争促進法 成立までの道のり:総括

「スマホソフトウェア競争促進法」は、スマートフォンのアプリやサービス市場における競争を促進し、利用者の選択肢を広げることを目的として制定されました。この法律は、2024年4月の法案閣議決定から始まり、国会での審議・可決を経て、同年6月に正式に公布されました。

法律の施行に向けた準備として、公正取引委員会はアプリ事業者からの情報募集や有識者検討会を実施し、具体的な運用ルールの策定を進めました。2024年12月には一部規定が先行施行され、2025年3月にはAppleとGoogleが「特定ソフトウェア事業者」として指定されました。

そして、2025年12月18日、本法は全面的に施行されました。これにより、指定事業者は代替アプリストアの提供妨害や他決済方法の利用制限などが禁止され、ブラウザや検索エンジンの選択画面(チョイススクリーン)の表示が義務付けられます。利用者はより多くの選択肢を得られるようになります。

📜 タイムライン

1
📅 2024年4月26日

スマホ法案が閣議決定

スマートフォンで使われるアプリやサービスに関する競争を促すための法律の案が、政府によって正式に決められました。これは、一部の大きなIT企業が市場を独占し、新しいサービスが出てきにくい状況を改善し、利用者がもっと自由に選べるようにするための第一歩です。この法律ができることで、スマホ市場に新しい風が吹き込むことが期待されました。

2
📅 2024年5月15日

国会で法案が審議・可決

政府が決めたスマホソフトウェア競争促進法の案が、国会で話し合われ、無事に可決されました。この法律は、スマホのOSやアプリストア、検索エンジンなど、私たちの身近なサービスで、もっと多くの会社が競争できるようにすることを目指しています。国会での迅速な審議を経て、法律として成立する運びとなりました。

3
📅 2024年6月19日

法律が正式に公布

国会で成立した「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律」が、正式に発表(公布)されました。これにより、この法律は法的な効力を持つことになり、スマホ市場における競争促進に向けた具体的な取り組みが進められることになります。利用者の選択肢が増え、より良いサービスが生まれることが期待されました。

📎 出典・参考資料:

4
📅 2024年7月31日

アプリ事業者から情報募集開始

法律を実際にどのように運用していくか、そのための準備として、公正取引委員会がアプリを作っている会社など、市場に関わる事業者からの意見や情報の募集を開始しました。法律がスムーズに、そして効果的に機能するためには、現場の声を聞き、具体的なルール作りを進めることが重要だからです。多くの事業者からの意見が集まりました。

5
📅 2024年9月30日

有識者検討会がスタート

法律の具体的な内容を決めるため、専門家が集まる検討会が始まりました。この検討会では、どのような行為が禁止されるのか、事業者はどのようなルールを守る必要があるのかといった、法律を実際に運用するための細かい規則やガイドラインが話し合われました。関係省庁とも連携しながら、専門的な知見をもとに議論が進められました。

6
📅 2024年12月10日

一部施行に向けた政令等を公表

法律の一部が先に施行されるのに合わせて、公正取引委員会が、規制の対象となる事業者の規模などを定める政令案などの内容を公開しました。これは、2024年12月19日から始まる法律の先行施行に備え、どのような会社が対象になるのかを明確にするための重要なステップでした。国民からの意見も募集されました。

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📅 2024年12月19日

法律の一部が先行施行

「スマホソフトウェア競争促進法」のいくつかの規定が、法律の全面施行に先駆けて、実際に効力を持つようになりました。特に、どの事業者が法律の規制対象となるかを指定するためのルールが、この日から適用されました。これにより、法律の全面施行に向けた準備がさらに加速されることになりました。

8
📅 2025年3月26日

AppleとGoogleを指定事業者化

公正取引委員会は、法律の先行施行に基づき、AppleとGoogleを「特定ソフトウェア事業者」として正式に指定しました。これらの企業は、スマホのOSやアプリストアなどで大きな影響力を持っているため、法律による規制の対象となります。月間4,000万人以上の利用者がいるという基準を満たしており、今後の市場のあり方に大きな影響を与えます。

9
📅 2025年5月15日

全面施行日発表とガイドライン案公表

「スマホソフトウェア競争促進法」が2025年12月18日に全面的に施行されることが発表されました。これに合わせて、法律の具体的な運用方法を示すガイドラインの案も公表され、広く国民や事業者からの意見を求める「パブリックコメント」が開始されました。より良い制度を作るために、様々な意見が寄せられました。

10
📅 2025年10月9日

スマホ法のメリット解説動画公開

法律の全面施行が近づく中、公正取引委員会は、この法律がスマホ利用者にとってどのような良い点があるのかを分かりやすく説明する短い動画を公開しました。法律の内容や、それによって私たちのスマホ利用がどう変わるのかを、より多くの人に知ってもらうための広報活動の一環です。

📎 出典・参考資料:

11
📅 2025年12月1日

チョイススクリーン特設サイト公開

法律の全面施行を目前に控え、公正取引委員会は、ブラウザや検索エンジンを選ぶ画面(チョイススクリーン)に関する特設サイトを開設しました。また、スマホ法の解説動画も公開し、利用者が自分でサービスを選びやすくなることなど、法律によって変わる具体的なユーザー体験について、理解を深めるための情報提供を強化しました。

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📅 2025年12月18日

スマホ法が全面施行

「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律」が、この日をもって全面的に施行されます。これにより、指定された事業者(AppleやGoogleなど)は、代替アプリストアの提供を妨げたり、他の決済方法を使えなくしたりすることが禁止されます。また、ブラウザや検索エンジンを選ぶ画面(チョイススクリーン)の表示も義務付けられます。利用者はより多くの選択肢を得られるようになりますが、セキュリティへの懸念も指摘されています。

📎 出典・参考資料: